MRIでは脳の異常の発見に限界がある

私は幼い頃の個人的な経験により、脳の異常に関しては脳神経外科はあまり役に立たないという印象を持っています。

今から20年以上前のことになりますが、ひどい頭痛に2週間ほどさいなまされ、脳神経外科でMRIをとってもらったことがありました。

まだ幼かった頃ですので、それがMRIだったのか、もしくはCTスキャンだったのかは分かりませんが、脳の断面図を撮影しても、その時は特に異常なしという診断結果でした。先生の話でも単なる偏頭痛だろうとのことで、そのまま帰されてしまったのです。

けれども、猛烈な頭痛は一向に治まる気配がありません。その夜も一睡もできずに、次の日の学校は休むことになりました。

現在ではそれは「群発頭痛」といわれており、世界三大痛い病気に数えられていますが、実際に過酷な痛みに耐えるだけという状況でしたので、異常がないと言われた時の絶望感は筆舌に尽くしがたいものがあります。痛みの訴えを聞いてもらえない脳神経外科の先生、そしてMRIというでかくてうるさいだけの機械に、茫然としてしまったことを覚えております。

あれから20年後、最近でも手足に痙攣が生じるようになり、神経系の異常を感じるようになってきたのですが、MRIで検査してもらってもやはり特に異常はないとのことでした。20年経過しても、脳神経外科の先生はまったく頼りにはならなかった次第です。

この神経系の病というのは、栄養不足で生じることもあり、例えば、ビタミンBなどの栄養をとると改善されるケースもあります。これは内科で相談することになるわけですが、神経の断面画像だけを見るよりも、体のなかの血液状態などの方から検査した方が問題の解決に役立つケースがあります。

脳神経外科で異常なしというのは、「断面図の映像が異常なし」という意味のですので、必ずしも脳に異常がないとは限りません。脳内物質の関連で異常があるかもしれませんし、シナプスの受容体の方で異常があるかもしれませんし、そんなことは画像を見てもわからないのです。

幼い子供が痛みにのたうち回っているのに、脳には異常がないと適当にあしらって帰されてしまったので、当時は愕然としてしまったものですが、それは20年を経過しても何も変化はありませんでした。

このような場合、せめて、医者はMRIでは分からないことがあるという言い方をするべきです。

「脳の断面図の画像では異常がありません。けれども、そのような痛みがある以上、何らかの異常があるのは明白ですが、それ以上については我々はお手上げ状態です。」

という言い方をしないと、患者に要らぬ心配を与えるものと思います。「異常がない」とはいうけれども、「これだけ痛いのだから、異常がないわけがない」という当然の疑問が出てくることになるわけですので、患者に必要のない混乱を与えてしまうものです。

加えて、特に子供の場合、学校の先生との兼ね合いもあり、「先生が異常ないといっているのだから、仮病ではないのか?甘えてるだけなのではないか?」というふいんきが出てきてしまうことになります。私の場合も実際、そういう事態になってしまったのですが、理解してくれたのは友人と親だけでした。

つまり、脳の異常に関しては、脳神経外科も学校の先生もあまり役には立ちません。むしろ、子供に余計な負担を与えてしまうケースが多いものと思います。